「あっ、お粥……」


ふいに清龍が声を上げる。

その視線の先にはお粥がまだ半分ほどのこっている土鍋がある。


『どうしたの、清龍?』


「ふふふ、セイくんね、お粥気に入ったんだって!!☆」


『本当、清龍?』


問いに対して清龍は無言でコクッと頷く。



30分ほど前のこと。


出来上がったお粥をお椀によそって持っていくと、清龍は怪訝そうな顔つきをして言ったのだった。


「これ、何?」


と……


『何ってお粥だよ』


「お粥?」


耳慣れないというようにますます首をかしげる。