「うわ~ん、姫ちゃんが死んじゃった……☆」


パタリと倒れてしまった白雪姫を見て、小人たちは嘆き悲しみました。

そして、ガラスの棺に白雪姫を入れると、昼も夜もじっと見守っていました。



半年が過ぎたある日――。

あの日、白雪姫を逃がしてくれた家来が森を彷徨(さまよ)っているうちに小屋にたどり着きました。



「あ……姫……」


「姫ちゃんのこと知ってるの?☆」


尋ねる由依の言葉に静かに頷く家来。


実はこの家来。

本当は隣国イースト王国の王子様で、白雪姫の国にスパイに来ていたのでした。



徐(おもむろ)に棺を開けると、白雪姫に顔を寄せるイースト王国の王子様。





「ダメ~ッ!!☆」


唇が触れ合いそうになった瞬間、由依が叫んで引き止めました。



「……解毒薬」


「でも口移しはダメ!!☆」


横たわる白雪姫をはさんで口論を始める由依と王子様。


と、その時……。