昔々、ある小さな村にお爺さんとお婆さんと1人の少女が住んでいました。

今日もお爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に。


「それが終わったら吉備団子をあげるよ。

だからもう少しだけ頑張ってくれ」


「ウキキー」


「ワンッ」


お爺さんは大層、山の動物たちに人気がありました。

気遣いに溢れた爽やかで優しいお爺さんに動物たちが自然と集まってきたのです。

お爺さんは動物たちに手伝ってもらいながら順調に芝刈りを進めていました。



一方、その頃、川には……。


「もう、お爺さんったらまたこんなに汚して~」


お爺さんの汚れた肌着を手に頬を緩めているアブナイ人……いえ、お婆さんが一人。


「お爺さん、私をこんなところに置き去りにしないで早く帰ってきて。

会いたいわ、私のダーリン♪」


お爺さんとお婆さんは誰もが羨むラブラブカップルなのでした。