遥から待ち合わせの時間と場所を指定したメールが送られてきたのは、その翌日のことである。



「おっ、お前やけに早いな!!//」


『たっ、たまたまだよ、たまたま!!

遥の方こそ!!//』


待ち合わせの時刻1時間前。


「お、俺様だって偶然に決まってんだろ!?//」


“たまたま”“偶然”1時間も早く来たって何だろうね?

冷静な状態なら、もっと上手な言い訳ができたんだろうけど。


だって、遅れたら遥の機嫌が急降下すると思って、早め早めにって準備して出掛けたら早く着き過ぎちゃったんだもん。

付き合い始めてから最初のデートだし楽しかったらいいな、なんて……。

後から来たら、待ってた遥に何て声をかければいいのかわかんなかったのもあるけど。


「……二人同時に到着とか、ミラクルだろ」


はい、仰る通りです。

先述の目論見は見事に崩れ去りました。


遥も似たようなこと考えてたのかな?


(先に来て待ってる優しい彼氏の設定だったのに……
↑by 遥)


当たらずとも遠からず。


そんなこと、私は知る由もないのだけれど。