さらに5分後……。 「あっ、セイくん♪ こっちこっち~☆」 清龍が店の前に姿を現した。 『あれ? その帽子とメガネどうしたの?』 そう、ブンブン手を振って呼ぶ由依に気づき、近寄ってきた清龍は珍しく帽子とメガネできっちり変装している。 「なんとなく……今日は変装した方がいい気がした」 お得意の“……勘?”ってやつか……。 清龍の感覚ってよく分からない。