そのマコトと教師のやり取りを見てケンタが笑っていた。
マコトは少し苛立っった。

「てめぇ〜笑ってんじゃねえよ、マジで・・・」

「直しなさいっ！！」

マコトが怒ると、教師の真似をしてまた笑っていた。

「うるせぇよ・・・もういいから・・・」

怒られた直後で、力が入らないというか、怒られたことに関しては掘り下げて茶化してきても付き合わないとといったような感じで配膳された給食を持ってダラダラと席に着く。

そして、新しい班の知らない5人と席を寄せあって昼飯である。
学校にもあまり来ておらず、３年のクラス替えの後から仲良くなった人も余りいなかった。
当然、今回も知らない人ばかりの班であった。
一度も同じクラスになったことのないメンツにマコトは囲まれたのである。


「いただきます！」の号令がかかり食事である。


「・・・」

「・・・」

「・・・」

マコトが加わったせいか、誰も話をしなかった。
（気まずいから誰かしゃべれよ・・・）

「・・・」

「・・・」

「・・・」

（しょうがねえな・・・）
マコトは隣にいた眼鏡をかけた男の子に話しかけた。

「メガネ君、なんか趣味あるの？」

「特に無い・・・」

（こいつ、話す気ないし・・・）


「ごちそうさまでした！」

新しい班での、最初の給食は散発的な会話はあったものの、沈黙に包まれた居心地の悪いものであった。

便所に行き、その居心地の悪さを理解してもらおうとケンタに愚痴をこぼす。

「ケンタッキ〜俺と班変わって。」

「無理だろ・・・俺だって今の班嫌なんだから・・・」

「嘘こけ、オマエ女の子と楽しそうだったじゃねえかよ・・・
俺はずっと見てたぞ！」

「マコト、俺の事好きなの？キャッ！もしかしてホモ？」


「キャッ！じゃねえよ。マジで・・・もういい。」
給食の後の休み時間が終わって、また授業が始まる。
本当に退屈な時間。