叶音は・・・病院の外にいた
人気のないところで、1人リカちゃんの病室を見ながら手を合わせていた。
そしてリカちゃんの病室からキラキラ光るものが天へと昇っていくのを見届けた。
「--叶音」
「っ!つ、翼…」
いきなり出てきた翼にびっくりしてしまった。
翼の表情は笑っているが
すごく…悲しそうだった。
私は今の気持ちをグッとこらえて、また空を見上げた。
「リカちゃん。いってしまったんだな」
「うん・・・」
最後に会ったときに、今日が限界だと見えてしまった。
結局、私は禁忌なんて犯せなくて
だから--


