・・・えっ?
どこからか幼い子供の泣き声が聞こえてきた。
一瞬、幻聴かと思ったけど翼にも聞こえるみたいで少しびっくりしている。
しかも、すごく近い場所で。
もしかして・・・
翼を見ると無言で頷いて、黒い物体に近づいた。
“バッ!”
「えっ!?」
「はぁ?」
黒い物体の布をめくった瞬間、2人のマヌケな声が出た。
「あか・・・ちゃん?」
布の中にいたのは、まだ幼い赤ちゃん。
しかも普通の赤ちゃんじゃない。
体は全体的に少し透けてて、足がない。
つまり――幽霊の赤ちゃんだ。
幽霊の赤ちゃんは、目に手をあてて泣いている。


