神様娘の憂鬱







“ビュッ!”




何か得体の知れないものが私達の頭上を勢いよく飛んで行った。



な、なに?!





「ひゃ!い、今のなに!?」



「ゆゆゆ幽霊!?」



みんなもびっくりして座り込んでしまった。




その中で私はただ冷静だった。



なにが通ったかはわからないけど、さっきのは人間界のものじゃない。



それに、廊下を曲がったときに黒いものがチラッと見えた。





まさか・・・本当に悪魔--?






「みんな!すぐに外に出よ!」


そう言って、黒い物体を追おうとしたが





「か、叶音はっ?」


繭は必至に私の腕を引っ張った。



でも、今はなりふり構っていられない!