神様娘の憂鬱



確かにこれは迫力があるな。



事実を知っている私でさえ、少し怖い…





「叶音~。なにかいる?」


繭はとうとう顔を上げなくなってしまった。




大丈夫かな?ι





「いない、いない。普通の廊下だよ」




本当に特に変わった様子はない。


丑三つ時だから、いつもより幽霊は多いけど浮遊しているだけだし…


害を及ぼしそうな奴はいない。




とりあえず怪談話でよくある理科室に向かった。



いつもは何気なく入ってるけど…みんなでゆっくりドアを開けて中を覗いた。





「なにも…ないね?」



「うん…」


何もないことを確認して教室に入った。