「なに?」
小さい声で言い返した。
「さっきのこと、気になってんだろ?」
さっき、って……
「“悪魔”の話」
翼の目がキュッと細くなった。
昼休みの話聞いてたんだ…
「うん…」
もし本当なら、かなり危険なこと。
しかも少し暗い夕方とはいえ、羽を出せるなら力も強いはず。
「…関わるな」
っ!?
今、関わるなって…
「もし、その話が本当なら俺も叶音も太刀打ちできる相手じゃない。
おじさんに任せるんだ。
いいな?」
「う、うん…」
なんだか納得いかないけど翼の言うとおりなんだよねι
仕方ない。
帰って、お父さんに相談しよ。


