「ありがとう。助かったわ」
変わらない笑顔のまま
望ねぇは大学に帰っていった。
さっきの『優しい笑顔に気品溢れる雰囲気』
ていうのは、望ねぇの表の姿。
裏、家では・・・・
毒舌でわたし様な性格。
望ねぇに逆らえば・・・恐ろしいことになる…ι
つまり学校とかではイメージとかを崩さないために、笑顔で周囲に振舞ってる。
周りからは「仲のいい姉妹」に見えるみたいで、まさか私が望ねぇに脅されているとは誰も思わない。
「叶音。相変わらず望さん素敵だね!」
繭はキラキラと目を輝かせながら望ねぇの後ろ姿を見つめる。
「そうだね。ははっ」


