神様娘の憂鬱



そして・・・唯一私が絶対逆らえない人物。





なぜなら--





「叶音。悪いけどお金貸してくれないかしら?」



「えっ!今!?」



今月はあんまり余裕無いんだけどな…





少し嫌な顔をすると
望ねぇが顔を崩さないまま私の耳元に近づいた。




そして……












「文句言わず、さっさと貸しな」












望ねぇの低い声が耳に響く。



運がいいのか悪いのか、周りに集まっている人たちには聞こえなかったみたい。





「はっ、はいぃ…」



私は有無言わせない迫力に負けて、仕方なく望ねぇにお金を貸した。