私は翼に顔を向けることなく答えた。
女の子達に囲まれてたくせに、そういうところはよく見てる。
「嘘つけ。隠してるつもりか
知らねぇけど俺にはバレバレなんだよ」
その言葉に胸がチクッと痛む。
好きでもないなら、そんなところまで見ていてほしくない。
「翼には関係ないよ」
翼のことを考えていたなんて言えない。
「……」
翼は黙ってしまった。
バカだな…私。
素直に言えばいいのに。
突き放しては落ち込む。
意気地なしな私はこのやり取りをずっとしている。
すると翼から1枚の紙切れが机に置かれた。
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