私はそれを見送ってから、ゆっくりと歩き出した。


ハルも若菜ちゃんも、まだ戻ってないんだ。

いったい何の話をしているんだろう。


小さな不安がふつふつと沸き上がって、苦いものが込み上げてくる。


家に着いたら、ハルのところへ行ってみよう。


私はそう心に決めて、歩くスピードを上げた。