試合を始める前に、俊チャンがみんなに謝った。
『今日はごめんな。俺からみんなを誘ったのに遅れて来て‥』
俊チャンは、サッカーボールを校庭の中心に向かって軽く蹴った。ボールが、中心から少しズレたので慌てて足で止めた。
『桜井が‥』
クラスの男の子が「桜井」と言う言葉を発したので、下を向いていた俊チャンは無意識に顔を上げていた。
『桜井が役に立たなかったら俊を怒鳴りつけようと思ってたけど‥あいつ、思っていた以上に体力あってな(笑)』
『そうそう。それに、センスもあるな』
『次も誘ったらどうだ?』
『おっ、いいね』
桜井結について交わされる言葉は、「良」ばかりだった。
クラスの男の子は、しばらく討論していた。
そんな時、和樹君が俊チャンの耳元で囁いた。
『良かったな』
その言葉に、最初は驚いた顔をしていたけど、次第に頬が緩み
『おう』
そう返事をした後、俊チャンが私を見つめてきた。
ん!?
何で私を見てるんだろう‥??
私の位置からでは、みんなの会話が全く聞こえなかった。
しばらく考えた後‥
『みんな頑張って。ここから応援してるね!!』
とりあえず全員にエールを送った。
『試合‥再開しますか?』
俊チャンの掛け声で再び試合が始まった。
私の代わりに俊チャンが入るだけで、メンバーチェンジはなかった。私がさっきいたチームには、将来の夢は「サッカー選手」と熱く語った和樹君がいた。
『今日はごめんな。俺からみんなを誘ったのに遅れて来て‥』
俊チャンは、サッカーボールを校庭の中心に向かって軽く蹴った。ボールが、中心から少しズレたので慌てて足で止めた。
『桜井が‥』
クラスの男の子が「桜井」と言う言葉を発したので、下を向いていた俊チャンは無意識に顔を上げていた。
『桜井が役に立たなかったら俊を怒鳴りつけようと思ってたけど‥あいつ、思っていた以上に体力あってな(笑)』
『そうそう。それに、センスもあるな』
『次も誘ったらどうだ?』
『おっ、いいね』
桜井結について交わされる言葉は、「良」ばかりだった。
クラスの男の子は、しばらく討論していた。
そんな時、和樹君が俊チャンの耳元で囁いた。
『良かったな』
その言葉に、最初は驚いた顔をしていたけど、次第に頬が緩み
『おう』
そう返事をした後、俊チャンが私を見つめてきた。
ん!?
何で私を見てるんだろう‥??
私の位置からでは、みんなの会話が全く聞こえなかった。
しばらく考えた後‥
『みんな頑張って。ここから応援してるね!!』
とりあえず全員にエールを送った。
『試合‥再開しますか?』
俊チャンの掛け声で再び試合が始まった。
私の代わりに俊チャンが入るだけで、メンバーチェンジはなかった。私がさっきいたチームには、将来の夢は「サッカー選手」と熱く語った和樹君がいた。

