大好き‥だよ。

俊チャンのランドセルにチョコを入れてからも、私たちの関係は変わる事はなかった。今までと同じ。

言わなくて良かった。
気まずくならなくて良かった。こうして、当たり前のように5人で廊下を歩ける事が嬉しかった。

『俊、今日の放課後は何して遊ぶ?』

『そうだな。たまにはバスケでもしないか?』

『いいね。結さんも、もちろん参加するでしょ?』

『華代は?』

『そうだね。たまには見ていこうかな』

『じゃあ、私もみんなと一緒にバスケしよう』

『おっ!!桜井も参加か。俊、良かったな』

『おい。それどういう意味だよ』

『別に~(笑)』

和樹君が教室に向かって走り出したので、その後を俊チャンが追いかけた。

『俺も~』

悠君も混ざって走り出した。その様子を2人で見ながら笑っていた。

『結、私たちも追いかけよっか』

『うん!!』

華代と手を繋いで走り出した。


教室の後ろの扉を開けると、3人は固まって席に着いていた。私と華代は1つの椅子に2人で腰掛けて、話の輪の中に入った。

『後は誰誘うか?』

皆で相談していると、誰かが後ろから声をかけた。

『私も‥一緒にバスケしてもいいかな?』

5人で一斉に振り返ると、そこにいたのは由愛だった。

『め、珍しいな。なぁ~‥』

少し焦りながら和樹君が私たちに同意を求めた。

『そう‥だな‥』

悠君も少し驚いていた。

『俊どうする?』

どんな答えを出すのか、黙って俊チャンの横顔を見続けた。