「お前を応援してんだから…」
「自分の心配しろ。」
俺は呆れる。
すると
《奈々の寝顔激写しました♪ 柚より》
奈々のケータイから柚ちゃんがメールをくれた。
激写?
見ると奈々が机にうつぶせで寝てる写真だ。
「ぶっ……」
いきなりこんなの送られても……
しかも何も言わないって事は爆睡の奈々?
《ありがとう♪奈々、爆睡?》
《はい♪寝言言ってました!》
寝言……
奈々さん…何言ったのかな?
《そっか。後で休み時間行くって伝えてくれる?》
《はい!》
柚ちゃんも暇だな…
兄貴はこんなだし。
「………何?悠紀君♪」
「次、体育だろ?」
「ああ。悠紀出る?」
「ああ。」
「マジたるい〜」
「だよな〜」
俺らは教室に向かう。
早くジャージに着替えないとな。
すると
「……あのっ…」
俺が雅也と歩いていると後ろから声がした。
振り向くと一年の女の子。
………なんだ?
「うちと付き合って下さい!」
……げげっ……
彼女できても告白は絶えないようだ。
「ごめん…俺さ…」
「ごめんねぇ!悠紀には彼女いるんだ…」
雅也が俺をかばう。
「ごめん…そういう事だから…」
「やっぱり…」
「………は?」
「すみません!じゃあ…」
後輩はどこかへ行った。
奈々以外の後輩にもモテるとは……
「お前、モテるな〜」
「今はどうでもいいよ。」
奈々以外興味なしだし。
寝顔…奈々は結構かわいい。
寝顔はさすがにマヌケな顔してるかと思ったけど。
もう会いたくなるじゃんばーか。
一年は違う学年だから不安だ。
奈々にやな男が近づくのはいやだ。
早く休み時間になってほしいよ。


