「悠紀〜奈々ちゃんとどうよ?」


「あ?俺はうまくいって……」


「どこまでいった!?」


「はぁ?」


奈々は遊びじゃない。


だから俺は大切にしたい……


「キスだけ。」


「お前中学生かよ?つか、あの遊び人さんが…」


「大切にしたいんだよ。」


俺は笑って言う。


「悠紀…お前…」


「奈々にマジだし…」


俺はただ好きなんだ。


一緒にいられればいい。


笑顔が見られるなら…


「好きなんだな。」


「前の俺じゃこんなの考えられないけどさ。」



奈々をずっと想ってた…


遠くても見てた。


俺はただ奈々が……



「そういやさ。お前…誕生日近いだろ?奈々ちゃん独り占めだな〜」



「あ……忘れてた…」


今年は奈々が祝ってくれるんだな……


毎年誕生日なのに幸せじゃなかった。


親父が俺を祝うはずもないし。


すると


「奈々ちゃんに泊まってもらえば?」


「…はぁ?何言って…」


「顔赤くねぇ!?」


雅也は…


お前が頑張れよって感じなのに…


俺の事ばっか……


「なあ、礼も誕生日…近くなかったか?」


「ああ…祝うよ?クラブでみんなで。お前も行く?」


「いや。会いたくないやついるし…」


里沙も太一も礼もな…


気まずい。


「だよな。悠紀は今年奈々ちゃんとあまーい誕生日を過ごすし…」


「なんだよ〜」



つか、奈々は俺の誕生日知ってたっけ?


そこが微妙だよな……



すると


「大丈夫!悠紀の情報、俺が柚を通して奈々ちゃんに伝えてるから!」


「え〜!?」


雅也は本当…


「なんかやばい事言って…」


「ああ〜わかんねぇ♪」


なんか心配。


面白がってる!絶対…こいつ……


なんかむかつくわ……