「さーてお料理お料理♪」
奈々は子供に戻った。
でも奈々はたまに高校生らしいかな。
「悠紀〜ハンバーグ作れるよ?いい?」
「ああ。」
奈々は笑うと冷蔵庫を再びあさる。
今日は幸せだ。
いや、昨日から……
奈々とやっと付き合えた……
里沙や太一、クラブの仲間には連絡をとらない。
唯一とるのは雅也くらい。
礼は里沙と仲良いし気まずい。
雅也は親友だし、昨日の件を話しても逆に喜んだ。
俺と奈々を元々あいつは応援してたし。
だからいいんだ。
明日は学校かぁ……
すると
「うぅ〜悠紀〜」
奈々さん?
俺は奈々の所に行く。
奈々は玉ねぎを切ってる。
涙か?
だけど
「うぅ…指切った…」
いきなりドジり!?
仕方ないなぁ……
俺は絆創膏を取りに行き、奈々の指に貼る。
「大丈夫か?奈々。」
「へーき。頑張って作る!」
頑張ってって……
俺は笑う。
「さて、再開〜」
「気をつけろよ?」
すると
〈♪〜♪♪〜♪…〉
俺のケータイが鳴る。
電話…
しかも礼!?
俺は奈々を気にしながらも電話に出た。
「もしもし?」
『あ、悠紀!?里沙と別れたってどういう事?』
礼がいきなり聞いてきた。
まだ知らないのかよ…
「あいつのお腹にいる子供。あれは太一が父親らしい…だから…」
『嘘……里沙何も…』
礼は友達なのにな。
「言いづらいのかもな。お前がそうなら雅也以外のやつらも…」
『ううん…違うよ。あたしが悠紀を好きだったからだよ!』
「え……?」
『雅也と別れたのはそれが原因…』
マジで…
でも俺はもう…
奈々は楽しそうにハンバーグを作ってる。
奈々だけなんだから…