「ほら、もう〜奈々泣きすぎ!」


俺と奈々はベンチに座る。



「悠紀も泣きなよ〜」



「何その誘い…俺は男だからな。奈々にはかっこ悪いとこ見せたくない。」


「何さ〜」


奈々はハンカチで涙を拭いながらも言う。



「お前、変わってないなぁ…その性格。男苦手病はどう?」


「相変わらずです。」


「大変だね。で?心臓は?」


「………やばい。」



「…………え!?」



すると…


「悠紀のせいでやばいの〜病気じゃないし!」


「心配させやがって〜このガキは…」


「ガキって何さ〜」



でも。


「よかったよ。奈々健在で。」


「もう心はぼろぼろだよ?」


「俺もだよ。お互いダメージくらいすぎた〜」



俺と奈々は笑う。


「奈々、家の人大丈夫か?」


「………あ…」


「なんて言って出てきたの?」


「柚が来てると……」



「へぇ…奈々嘘ついたんだ。」


「だって…じゃなきゃ悠紀に会えないでしょ?」


奈々………


「あ〜でも悔しい…元カノせめてビンタすべきだったかな…」


「ビンタって…怖…」


奈々に会えなかったしな…


いろいろ辛かったよ俺も。



「…そろそろ帰るか?」


「え?やだ!」



奈々は俺の服の裾をつかむ。


奈々って寂しがり屋?

いや、俺がそうさせたのか……


「わかった。じゃあコンビニ行く?俺、弁当買わなきゃ。飯食ってない…」


「うん!私もお菓子食べたい〜」


「ボーロか?」


「赤ちゃんじゃないし!」



でも……



今がまさに幸せってやつ。










「えっと…ハンバーグ弁当と…おにぎりに…」


俺らはコンビニに着く。


すると奈々は



「悠紀〜いちごオレある!買って♪」


「お前…小遣い…」


「家っす!」


「家かよ…仕方ないなぁ…」


彼氏というより兄貴?