なんでこうなったんだろ……
俺は里沙と子供のためだったのに……
父親が違うと分かったなんて………
最悪………
奈々と離れた……
もう奈々は…だめなのかな……
雅也からメールが来る。
メールには奈々のメアドとケー番。
電話のがいいな……
今すぐ話したい。
奈々の反応がすごく気になるから。
「サンキュ。雅也!」
俺は言う。
すると…
「悠紀、里沙が……」
雅也が言う。
「さっき別れたし。」
「はぁ!?だって子供は……」
「父親は俺じゃない。あ、詳細はあとな?」
「お、おい…」
俺は戸惑う雅也を無視して電話をかける。
出てくれ……
「………あれ?電話?」
自分の部屋にいた奈々は電話に気付く。
奈々はケータイを開く。
「誰かな……」
〈ピッ〉
奈々は電話に出た。
『………もしもし?』
クラブにいた悠紀は奈々の反応に気付き、慌ててクラブを出る。
『………あの?』
奈々は反応が来るのを待っているようだ。
クラブを出ると俺はやっと声を出す。
「林奈々さん♪」
俺は奈々を脅かすつもりで言う。
すると……
『え?悠紀……?』
久しぶりに聞く奈々の声。
落ち着く……
会いたい……
「久しぶり。」
だけど……
「奈々さーん?」
反応なし?
『悠紀のばか…ックヒック…』
泣いてるのかよ……
前までは奈々が泣いてても何もできなかった。
でも今は……
「今奈々どこ?」
『え?自分の部屋…』


