林奈々………
奈々は学校で育ててる花に水をあげている。
やはりかわいい。
……って俺!?
雅也と勝負してたっけ…
「………あの?」
俺は林奈々に声をかける。
彼女はびくっとして俺を見る。
また戸惑ってるし…
ありえないわ…
他の女は俺に言い寄るのに……
「園芸委員?」
俺は聞く。
彼女は頷いた。
「……早いんだね…」
「家にいても暇だし…」
やっと彼女はまともに話す。
「暇……?」
「…………。」
奈々は黙る。
……なんか…他の女と違うなぁ…
おとなしいし…
「あのさ、なんて呼べばいい?」
「えっ?」
「なーまーえ!」
「……なんでも。」
「じゃあ奈々でいい?」
奈々は一瞬びっくりした表情で俺を見たが頷いた。
「俺は、悠紀でいいから。」
「…先輩なのに…」
「俺は気にしないし。」
俺は笑って言う。
……雅也より一歩前進?
すると……
「わかった。」
奈々はそう言うとまた水をやる。
「なぁ、なんで男苦手なの?」
「……内緒。」
「気になるし〜つか、柚ちゃんといなくていいの?」
「へ?」
「昨日、柚ちゃんが見張りがどうとか言ってた」
「…心配症なの。みんな。私…心臓、悪いから。」
奈々はそう言うと回りのものを片付ける。
……心臓が…?
つまり走れないとか…
辛いだろうな…
「治らないの?」
「手術もあるけど…難しいらしいから…」
そう言うと奈々はかばんを持つ。
「じゃあ……」
「……あのさ!」
俺は呼び止める。
奈々は振り向く。
「メアド…教えて?」
「えっ…でも…私……」
「男苦手だから…?」
「……………。」
「じゃあ、俺が教えとく。」


