奈々は…寝たよな?


俺は静かなリビングに着くと冷蔵庫からお茶を取出し、グラスに入れる。



そして一気飲み。



すると………


「悠紀?」


奈々がリビングに入ってきた。


「まだ起きてたのか。早く寝ないのか?」


小さい子供の父親みたいに俺は言う。


「……寝れなくて…」


奈々はリビングのソファーに座る。


俺は奈々の隣に座る。



「眠れないよ〜」


「俺の部屋来る?」


俺は奈々を見て言う。


「せ、先輩は?」


「雅也、今いないよ?柚ちゃんに内緒でちょっとな。」


「そうなんだ…」


「俺の部屋来れば?二人で寝れば暖か…」


「うぅ…悠紀のばか。」


「寝るってやらしくないのじゃないぞ?」


「ち、違うよ!そんな事考えてなんか…」


俺はくすくす笑う。


奈々…動揺しすぎ〜


でも……



俺は奈々の肩に寄り掛かる。


「……な、何?悠紀…」


奈々は戸惑う。


「こうしてると癒される。」


「…………っ…」


奈々は黙る。


ただ顔を赤くして…


「奈々ちゃん?」


「ゆ、悠紀…どうしたの…?」


「別に。しばらくこうさせて?」



もっともっとこうしてたいけど…


時間は少し。



奈々のシャンプーの香りはまだかすかに残ってる。


いい香り……



少しして、俺は奈々から離れる。


「悠紀…?」


「残念だった?」


俺はにやっと笑って奈々をからかう。


「…何それ…」


だけど……



「寝れないなら俺の部屋な?」


「……ゆ、悠紀?」


戸惑う奈々はいつも思うけどかわいい。


「何かすると思うわけ?俺が。ほら、行こう?お姫様♪」


俺は奈々の手を引く。


奈々を雅也の方のベッドに連れて行く。


「え?悠紀…布団でいいの?」


「奈々、寝れない理由わかったから優しくしてんだぞ?俺は。」


「へ?」