神川家にみんなで向かう。


俺が雅也の家に泊まる事は昔から。


雅也は高校からの友達だが、一番の親友で雅也の両親とも親しい。


「そういえば…私、柚んち初めてだ〜」


「そっか。奈々、学校終わったらすぐ帰るもんね。」


「うん…叔父さん達心配性だから…今日はなんか嬉しいなぁ…」



奈々はにこにこしている。



すると……


〈♪〜♪♪〜♪…〉


かわいらしいオルゴールのメール着信音の音が聞こえてきた。


あ…この曲知ってる。



すると


「あ、私のだ。誰からだろ?」


奈々はメールをチェックする。


奈々のケータイかぁ…


奈々はかわいらしいくまのキャラクターのストラップがついたケータイを取り出す。


「…あ…叔母さんからだ。」


奈々はメールを見る。



「なんだって?」


柚が奈々に聞いた。


「ん〜?明日の夕方帰るみたい。」


「そっか。」



柚ちゃんが言うと奈々はメールを早打ちで返す。


「奈々…早い…」


やはり奈々も今時の女子高生……


礼も早かったな……



「返信終わった〜」


「奈々…マジ早いね。」


俺は奈々に言う。


「そうかな?普通だし♪」


いやいや…


俺は早くないし……


「着いたぞ〜?」


「あ、ああ。」


相変わらず…


大きい家。


雅也んち何してんだ??


「……柚、お嬢様?」


「そこまではないだろ〜奈々。」


俺は笑って言う。


かなり立派ではないが、俺の家よりかはでかい。


まぁ…俺の家は二人暮らしだし。


「悠紀〜?早く入ろうぜ。寒い!」


「はいはーい。」


雅也が鍵をあけ、ドアが開くとみんなは家に入った。




「おじゃましまーす…」



誰もいない家はとても静か。


中は俺の家とそんな変わらない作り。


ただ広いだけ。



「紅茶入れる。寒いし。」


柚ちゃんが言った。