ーー……一年後


7月26日……


あの約束から一年。


タイムカプセルを掘り出しに俺はまた海へ来た。


ここだ……




自分のは恥ずかしいから読まないとして…



君からのをみんな掘り出す。



やっぱり……



ピンクの箱がでてきた。


奈々の入れた物……




ドキドキしながら箱を開ける。

中には手紙と写真と…

あと何か袋に入ってる。

まずは手紙かな……


可愛いらしい封筒に手紙が二枚入ってた。


奈々からの大切なメッセージ…


《悠紀へ》


丁寧に書かれた手紙。


俺は真剣に読み始める。


《悠紀へ

今日、私は生きてるかな?



奈々はいつもわがままで子供な所あるから悠紀はいつも困ってるよね


でも


悠紀が大好きだから私はこうしてられるの。


初めて会った日…悠紀だけは他の男の人と違った。

きっとわかったのかな?私の運命の人って(笑)

悠紀とは運命って信じたい。

ねえ本当に好きなんだ。


側にいればいるほど切なくて心臓がやばくて


恋した事なかった私は戸惑った

悠紀はどうだったのかな?

私ね、病気が本当は怖かった。

生きてる意味すらわからなくて…

親に捨てられてなにもかも制限されて

みんなと違うからって

私は昔、何度も悩んだよ?

でも

今ならわかる。


悠紀と出会うためだったのかも。


私はあなたに出会う前と現在…


どうなってるかな?


私は変わった気もする。



よくわかんないけど。



来年もその次の年もずっとずっと側にいたい。


同じ空の下、毎年一緒に歩いたり走ったりできる事。


これ以上の幸せなんてない。


あるはずがないんだ…


会えない時はその分気持ちが強くなって、会える時はいっぱいいっぱい会えない分一緒にいたいな…


寂しいのはやだよ…

すごく怖いから……

ねえ悠紀…私は本当にあなたが大好きです


奈々》