俺は強いよ。


絶対絶対奈々から離れたくない……


だから…


俺は奈々の頬に触れる。


柔らかい……


起きないかな……


すると


「………ん……」


奈々は起きる。


あ……やっと……


「おはよ…奈々ちん。」


俺は笑って言う。


「え…悠紀…」


奈々は俺をびっくりした顔をして見つめる。



「事故の傷…まだ痛いけどな。なんとか…」


「ばか!」


奈々はいきなり俺に向かって言う。


「な、奈々…」


意識戻ったやつにいきなりばかとか……



すると


「ばか…悠紀なんか嫌い嫌い。もう心配なんか絶対……」


奈々は涙を流す。



なんとなくわかってた…


奈々はずっと俺にメッセージをくれた。



俺の側にいつもいた……



あんなになっても彼女は……



「悠紀なんか知らな…」


俺は奈々の手を握る。



「大丈夫だから…もういなくならないよ?」


「…………っ…」



「奈々がいないあの世とかしんど…」


「悠紀……」



「俺は奈々を置いてけないよ。離れても必ず戻るから。」


離れても君の所へ戻る…


「何日なの?」


「三日。悠紀…起きなかった……」



「マジ?奈々ずっと…」


「叔母さんに止められても布団にひっついてた…」


「そっか…」


俺……そんなに……



「だめだな私……また悠紀見たら泣きそう…」


「泣き虫。」


「だ、だって…悠紀いなくなったらやだもん…私、そんなんで病気治したくない……悠紀が一緒じゃなきゃ。」


………げっ…


奈々可愛いじゃん…


俺だけをを見つめる涙でうるうるな瞳…


「ケガと病院じゃなかったら襲うかもよ?」


「へ?」


奈々はきょとんとした表情になる。


俺はもし事故でいなくなってたら奈々は……



ずっと泣く…


苦しい……


「奈々…ごめん。」