すると
「私が教えるよ。」
奈々はなんか様子が変だ。
もしや……
「やきもち?」
俺はにやっと笑って奈々を見る。
「……ばーか。」
奈々は布団にもぐりこむ。
「おーい。奈々ちゃん?どうしたんすか?」
俺は奈々を見る。
奈々は黙る。
「俺も布団入ろうかな〜」
すると
「それだけはだめ!」
奈々は慌てて起き上がる。
「あはは…」
俺は笑って奈々を見る。
「悠紀はすぐそんな事言うんだから……」
「奈々ちゃんからかうの好きだからさ〜」
「………はいはい…」
奈々は指輪を見つめる。
………あ……
俺がデートで奈々に買ってあげた指輪だった。
「付けてんだな…いつも。」
「ん?悠紀だって…」
俺は奈々が誕生日にくれたペアのネックレスを見る。
「奈々もつけてます♪」
奈々はネックレスを俺に見せる。
そうだよな……
例えどんな病気でも…
俺らの絆だけは誰も壊せない。
想い合うほど大切な事はない……
「私、これがあれば誰もいない夜でも大丈夫。」
「マジ?」
「うん…お守り♪両方ね…」
「奈々は欲張りだな〜」
「違うし〜」
でも嬉しかった。
不安は消えない……
でも
奈々の笑顔を見てると暗い顔には絶対ならなくて……
「ん〜なんか眠い…」
「奈々は寝るのと食べるの大好きだな〜」
「何さ〜」
「俺も眠い。」
「悠紀…昨日は寝れた?」
「ん?寝れたけどさ…多分…」
ずっと奈々の側にいたから。
安心感かな……
一人だと怖くて不安で危険だ……
「なぁ……奈々。俺さ…」
だけど
………げっ…寝てる!早い!
俺も寝るか……
俺も眠る。
仲が良い小さい子供みたいに俺らはただ眠っていた。


