すると
「悠紀〜」
………え……
ピンクに花柄の浴衣を着た奈々が俺を呼ぶ。
礼も浴衣。
だけど奈々は彼女だから…
かわいいんですけど!?
「俺だけかよ…私服。つか礼やべぇ…」
隣で雅也が言う。
俺らは奈々達の方へ向かって行く。
「よっ!」
「よっ!」
奈々は笑って俺を見る。
すると
「かわいいでしょ?奈々ちゃん。」
礼がにやっと笑って俺に言う。
「……ば、ばかっ。」
「あはは。悠紀ウケる〜」
すると
「悠紀も浴衣なんだね。」
奈々は俺を見る。
「どうよ?」
「かっこいいよ。」
奈々は顔を赤くしながら言う。
奈々……
「いいな〜二人仲良くて。」
礼が言う。
「礼きれいだよ浴衣!」
「ありがとう〜」
礼は笑って雅也に言う。
俺も何か言わなきゃ…
恥ずかしいけどさ。
「行くぞ。奈々。」
俺は奈々の手を引き歩く。
「うん……」
雅也と礼は後ろで楽しそう。
俺らは黙る。
でも
奈々の浴衣……
「奈々。浴衣似合ってる。可愛いよ?」
俺は小声で言う。
すると
「あはは。」
奈々が笑う。
「なんだよ?」
「悠紀恥ずかしいんだ…」
「うるせぇよ。」
俺は照れてそう言う。
だけど
「嬉しいな。悠紀と私は浴衣同士!」
奈々が喜んでるならな…
浴衣いいかもなんて……
「悠紀!ね?タコ焼き食べたい〜」
「食いしん坊だからな。奈々は。何パック?」
「1パックだし!」
俺らは笑う。


