「ごちそうさま〜おいしかったよ?悠紀!」


食べ終わると奈々が言う。


「そっか。よかった。」


俺は笑って言う。



すると


「あ、お風呂!悠紀からどぞ!」


「は?レディーファーストだよ!」


「でも…悠紀はお客さんだし……」



「じゃあ一緒に…」



「それだけは絶対勘弁!」


「あはは。」


「本当やらしい悠紀だ…」


「ひどい〜奈々。じゃあ俺が先でいいの?」


「うん。私は洗い物とかあるし…」


「あ、俺が作ったから俺が…」


「いいからいいから!大丈夫〜」


「そうか?じゃあ…」


俺は着替えを持って脱衣所に向かった。










奈々と一緒にいられるのはすごく嬉しいな…



今日はいい誕生日だった。



俺は風呂に入りながら思う。


奈々の隣が俺は一番落ち着く。


お互い傷があった俺ら。


でも一緒にいたからきっと……


うぅ……なんか疲れた。









〈ガチャッ〉


着替えると俺はタオルを肩にかけリビングに行く。



「あ、悠紀〜」


奈々は何か音楽を聞いてたようだ。


俺が来たのに気付くと音楽プレーヤーのイヤフォンをとった。


「何聞いてたの?」


俺は奈々に近付く。


「ん?これ。」


奈々はCDを俺に見せる。


「あ、知ってる。いいよな〜これ。やっぱ奈々と音楽の趣味合うな〜」


「うん!」


奈々は嬉しそうに言う。



「あ、奈々…風呂入らないの?」



「あ、入ってくる!」


奈々は着替えを持ってリビングを出た。








奈々いないとなんか暇だなぁ…


俺はケータイを開く。


…あ……


奈々といたから気付かなかった……


雅也から…?



《礼と付き合えた♪》


……ま、マジ?



《遅くなってごめん…よかったな。》


俺は返信した。