「上等じゃねぇか。俺に逆らったらどうなるか、思い知らせてやるよ」 そう吐き捨てるように言うと、坂本は乱暴に美留久の服を引き裂いた。 露になる美留久の白い肌。 そこに滲む、赤い血。 「そそられるねぇ」 坂本の甘く低い声が、路地に吸い込まれていく。 水谷はその光景を目の前に、言葉を発することさえできなかった。 坂本に蹴られた鳩尾を押えながら、美留久の身体から目を背けた。 その先にあるのは絶望。