きみといつまでもいたい

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あれは……、二回目のコンクールの前日だった。




いつもの通り、聖夜は練習の帰りに美留久の部屋を訪ねた。



「……ごめん!」



ドアを開けるなり、聖夜は驚いてドアを閉めた。

何故って、そこには着替えをしている美留久がいたのだ。


いつもなら、ピアノの前に座っている美留久が、丁度着ていた服を脱いで明日のコンクール用のドレスを身につけようとしている時だった。

少し目立った胸の膨らみが、聖夜の目に飛び込んだ。

驚いて頬を赤らめた美留久は、とても大人びて見えた。

着替えを見られたのは美留久だけれど、胸のドキドキが止まらないのは聖夜の方だった。