日を追う毎に、美留久の心に変化が現れていた。 美留久は聖夜のメールを心待ちにしている自分に気付き戸惑った。 自分だけに向けられた言葉の一つ一つが、宝物のように感じられた。 いつも聖夜の隣りで、聖夜だけを見つめていた自分が蘇る。 あの頃に戻ってよいのだろうか? わたしにそれを望む権利などあるのだろうか? 湧きあがる疑問に答える声は聞こえてこない。 答えはきっと二人の関係の中にある。 今が前に進む時なのかもしれない。 美留久にもそれが少しずつわかりかけていた。