「嗚呼、やっぱりミルクだ。 どうしてかな、一郷さんは、ミルクはもう帰ったと言ったけど、僕には君がまだこの辺りにいる気がして。 感じたんだ、君の存在を。 会えてよかった…… でもミルク、僕はもう行くね。 無理することはないよ。 僕はもうずっと日本にいるつもりだから。 君が会いたくなったら、いつでも会える。 まだ着いたばかりで、携帯とか持ってないけど、ここが僕の落ち着く先だから……」 聖夜はカウンターの上に、寮の住所と電話番号をメモした紙切れをそっと載せた。