「そうだな、それで十分だ」 「今まで、本当にありがとうございました。 先生は僕以上に、僕をわかってくれている大事な理解者です。 あなたがいることで、どんなに救われたか」 「いや、それは違うよ、聖夜。 僕はただ、君の努力に寄り添っただけだ。 君は本当に頑張った。 僕こそ君を誇りに思うよ」 そう言って差し出された手を、聖夜はしっかりと握り返した。