謳う者

「よし…、~」

即興で考えた言葉。
それを彼女は歌にする。
その時感じた自分を現すために。

「~、……素直に音に言葉を乗せるのは楽しいよ」
「確かにリーゼが歌ってると楽しそうに見える」
「ありがとう、」
微笑む2人。
何のためにここに来たのかさえ、今のエリックには必要のないものとなった。
「じゃあさ、今度のお祭りで歌いなよ!」