そのあと結局ゆきは教室には戻って来なかった


「どーしたんだろうね…」
「まぁ、サボりでしょ?」

「いいなぁ~俺もサボりてぇ…」


さりげなくアタシ達の話を聞いていた長谷部くんが呟く



―その時


ガラガラッッ!
ガッシャーンッ!


「――!?!?」


いきなり聞こえた大きな音にアタシ達は周りを見わたした


「長谷部っ、なんかあったときはあたし等を守るんだぞっ。最悪おとりだ!」

「なんでっ!?守る必要ねぇだろっ!」

「―しっ!」


そんな漫才コンビみたいなやり取りしている2人―
口に人差し指を当ててアタシが言うと2人はお互い「しーっ!」って言い合ってる


逆にうるさいー…



「あ、あれ!ごとー君じゃない!?」



―はぁっ?

よく見ると…


何人かの男が殴りあいのケンカをしていた


あの金髪にあの制服



…………間違いなく、ゆきだーー!


てゆーか…
ま、またケンカ!?