私はその話をただ聞くことしかできなかった。 俊ちゃんの気持ちを初めて聞けたし。 もっと俊ちゃんを頼っていいって思えた。 私の悩みを言った訳じゃないのに。 俊ちゃんの話を聞いてただけなのに。 すごく心が軽くなった。 きっと私は、誰かに頼れって言われたかったんだ。 それを俊ちゃんは分かっててくれたのかな。 「俊ちゃん。 私、本当はすごくわがままだよ?」 「いいよー。 あ、でも俺だけにね?」 俊ちゃんにしか言わないよ。 私が何でも言えるのは、 俊ちゃんだけだから。