治療中というランプの光が消えた。

中から先生が出てきた。


「先生!!お母さんは?お母さんは?」

私は先生の腕をつかんだ。


「最善を尽くしました、でも危ない状態です……」

「そんな……」


部屋の奥から出てきた母にビックリした。


服の上からでも分かる……前よりもずっごく痩せていて、今にも折れそうだった。

そんな母の腕に点滴がされていて、口には自分で呼吸が出来ないのか、人工呼吸機が付けられていた。


「お母さん……」



そのままお母さんの後を追って行くと個室の部屋に辿り着いた。


私は朝になるまでお母さんの手を握っていた。



『ピ……ピ……ピ……』


正確に刻まれる機械音―――…


お母さんはまだ、目をさまさない…