JUNKー衝動ー

その瞬間。











―――――ベタァッ












「………………っ!?」



手に“何か”が付着した。


…“何か”は生ぬるく、ベタベタとしていた。


…気持ち悪い。不快だ。

とっとと拭ってしまいたい気持ちに駆られるが、ソレで服を汚すのは躊躇われた。


……そもそもこの手に付着してるのは何なのか。
見なければ確かめられないのは分かっているが、何故だか直視をしたくはなかった。

……頭のどこかでは分かっていたのかもしれない。
“何か”を。





(…怖じ気づいてどうするんだっつの……。
見てみないとわかんねえだろ)


息を吐き、恐る恐る手の平を見る。

手の平は…………









………………真っ赤だった。