JUNKー衝動ー

とうとう彼女との距離がなくなった。


少女はピクリともしない。

急に、死んでんじゃねぇか、という嫌な考えが頭をよぎる。





この雨の日に?

女が?

やめて欲しい。





「おい…生きてんの?」

よくよく見ると、体は小さく定期的に上下していた。


呼吸はしてる。


…なら生きてんのか。


その事に安堵して、顔をのぞき込んだ時―――














(――――似て、る?)














が。

(……気のせいだ、な)


心臓を鷲掴みされたように感じたが、すぐに自分の間違えに気付き、通常に戻った。



(阿呆だね‥。
だいぶ疲れてんのかも)

そろそろ休みでも貰うべきかね。
今度店長に言ってみるか。


ため息をつき、少女の肩に手をかけた。


揺さぶって起こしてやろうと思ったのだ。