JUNKー衝動ー

ぽつぽつと傘を打つ音がだんだん大きく、荒くなっていく。


通行人なんて殆ど居なく、ぼうっと下を見ててもぶつかる事は無い。


たまにすれ違う通行人は人目を避けるように歩いてく。
もしくは、必要以上に挑戦的に。

それがこの街。

いつもの事。

変化なんて訪れない。
















―――そのはずだった。

―――そう思ってた。





ある廃墟ビルの角を曲がった時、ふと顔を上げると街灯の下に人がいることに気づいた。