―――――好き…?


え……うそ、でしょ…?


佐山君が、私を……好き?




「あはは。原田さん、顔真っ赤」

今しがた告白をしてきたとは思えないほど明るい口調で、佐山君はおかしそうに笑いながら指摘してきた。


顔が赤いとか、そんなことより…。

私、今、佐山君に「好き」って言われた…!?


どういうこと…?これはどういう展開…?

思いもしなかった予想外すぎる展開に、思考がついていけない…。


赤い顔したまま佐山君を凝視していると、佐山君は「そんなに見つめないで」と笑いながら返してきた。


「ほんとは、今言うつもりじゃなかったんだ。高2になって、また同じクラスになれて…。ゆっくり、時間をかけて口説こうって思ってたんだけど」

そうもいかなくなってね、と佐山君は自嘲気味に笑った。


「いきなり久世に横からかっさらわれて…。ほんと、想定外。まさか久世がって。2人に接点があったことにも驚いたし」

「………」

「付き合ってるって聞いて、一度は諦めようと思ったんだ。だけど…原田さん、いつも困ってるようにしか見えなくて…」

「………」

「俺の願望かもしれないけど、……ほんとに好きなのかな、って疑問に感じて」



佐山君の言葉に混乱しすぎて、何も返すことができない。震える手を押さえながら、佐山君を見つめた。


「今告白しても原田さんを困らせるだけって分かってたけど、抑えられなくて…」