うそでしょ…!!何でこんなことに!!


「ちょっと待っ……んっ!!」

驚きのあまり声を上げようとした私の口を、久世玲人はすかさず手で塞いだ。


「そういうことだから。じゃ」

「ちょっと玲人!?」

そして、久世玲人は私が持っていた課題を半分ひょいと持ち、有無を言わせないまま私を引きずりながらこの場を去ろうとした。



「待ってよ玲人!!」

後ろからサエコという子の呼び止める声が響き渡っていたけど、久世玲人は一度も振り返らなかった。