「あ、母ちゃんだ」

智樹の声と同時に、ガバッと起き上がった。

うそっ!?お母さん!?

慌てて時計を確認すると…

ええっ!?もうこんな時間!?

時計の針は七時を過ぎている。


ゲームに夢中になっていたせいで、全然時間を気にしてなかった。


仕事から帰ってきたお母さんが「菜都ー?誰か来てるのー?」と、言いながら二階に上がってきている。

ま、まずい…っ!!


1人で焦っていると、智樹が「母ちゃーん!」と言いながら部屋を出て行った。

「あら智樹。お姉ちゃんは?」

「母ちゃん!姉ちゃんが男連れて来たんだぜ!」

「男?」


智樹!!あいつ何言ってんのよー!!

ハラハラしながら部屋でパニックになっていると、ついにお母さんがドアからひょいと顔をのぞかせた。