「呼び出されたのは校舎裏じゃなかったっけ。こんなところで何してんの?」

口調は穏やかだけど、声のトーンは恐ろしく低い。


そんな声、初めて聞いた。


あたしに向けられたわけじゃないのに、一瞬背筋がゾクッとした。



「り、陸……はな、はなし……」

彼女の声は震えていてうまく言葉にならない。


だけど、アイツはその言葉に逆らうように握る力を強めた。


「や、やめ……」

握ったまま手を滑らせるのを見て、ついに彼女の方がハサミから手を離した。