「話、ある」
クリスマスのあの時から、外では会っていなかった。
もちろんお正月も。
連絡もないし、こっちからも出来ないまま三学期が始まって、一月ももう終わりそうな時。
お互い一人だった廊下で会ってそう言われた。
顔を見てすぐにわかった。
──いい話じゃないことは。
「……今日、当番なんだ。だから、放課後でいい? 静かに話せると思うし」
「わかった」
ボロボロと何かが崩れ落ちる音はあの日から止まない。
きっと今日、すべてがなくなってしまう──。
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