「か、加賀くん!?」




あり得ないというような目で加賀君を見ると、口の端を少しだけ上げた。


....."大丈夫。任しとけ"って感じで。




「俺が昨日飲み会の後に子供たちのテストの採点を手伝って、なんて言ったから.....本当、俺のせいです」


「はぁ。...加賀さんが言うんなら.....」




...テストの採点なんて手伝ってない。


そして、校長は加賀君に弱い。



「じゃあ2人とも。朝の会が始まりますから、教室に向かってください」



「はい」




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「ねぇ、加賀君!」



私を置いてさっさと行こうとする加賀君を呼び止めた。


「何ですか?」


「どうしてさっき、あんな嘘言ったの?」




すると加賀君はコトッと私のかけていたメガネを外す。



「な、なによ」



メガネをしていないから、視界がぼやける。






「ねぇ、菅さん.....―――