ブルー・フィールド

 
 何とか大塚を振り切り陣地へ戻るが、あれ? 寺尾の姿が見えないが?

「よーし。浅野も来た事だし、俺達も行くか」

 あらら、もうリレーに行く時間ですか。

 女子のリレーメンバーが見当たらないから、もう行っているって事か。


 大会初日のリレーは、400mフリーリレー。

 男子メンバーは泳ぐ順に俺、村山、井上先輩、兄北田。

 女子は、立花先輩、寺尾、飯島先輩、三村先輩の順。

 リレーの第一泳者の記録は、個人の100m公式記録として認定されるから、俺のタイムは個人記録として成立する。

 っても大会記録とか出せる訳じゃないから、あくまで自己ベストを目指すだけ。

「ところで、リレーは何校参加するんだ?」

 1500mの事で頭がいっぱいで、リレーに出る事をついさっきまで忘れていたのは内緒だ。

「今日は多いよ。45校だったかな」

 55校参加で、一番制限の緩い400フリーリレーに45校しか参加しないのか。

「俺らんは予選2組の3コース。いつもよりはマシやんな」

 井上先輩はそう言って笑うが、じゃあいつもはどうなんだ?

「去年は予選1組だったよな? 確か」

 兄北田も普通の事のように話す。

「去年はフリーが俺1人しかいなかたからな。参加しただけってとこだ」

 それもそうか。フリー1人にブレスト2人、バックが1人。

 こんなメンバーでよくもまあフリーリレーに出場したもんだ。

「やけど今年はフリー選手2人、入ったんやでな」

 いや、俺は何かバッタとか長距離とかやらされてますが?

「わざわざ浅野を第一泳者にしてやったからな。ちゃんと記録出してこいよ!」

 わざわざとか恩着せがましく言わなくても。

 第一、そんな体力、どこにも残ってませんから。