ブルー・フィールド

 
 俺の1500が終わると、あとはリレーを残すのみ。

 つまりうちの学校からは決勝レースに出る選手がいない、と言う事になるんだが。

「ヒマだな」

 予選には皆出場していたから応援していたが、決勝の間はやる事が無い。

 リレーが始まるまで単純計算で約1時間30分。

 ヒマだから本でも読むかな。

 と目をやると、何やら雑誌が置いてある。

『実録!芸能界の裏側!』

 何だ? まあいいや、とぺらぺらめくろうとしたら

「あ……」

と高橋がうめいた。

「どうした?」

「それ、僕、の」

 高橋が読んで放置していた本か。

「そっか。ってかなに? この本」

「え? そのまま、だよ」

「ああ、そうだな。タイトルどおり、芸能界の裏側を描いた……ってちがーう! 内容の話じゃなくて」

 まったく、なんでノリツッコミしなきゃなんないんだよ。

「表紙に、騙され、た?」

 いや、疑問形で答えられても、買ったの俺じゃないし。

 表紙には最近よく見る20代なのに16のお茶な女優さんが載ってる。

 思わず『ぺしっ!』っと叩きたくなるような綺麗なおでこだ。

 いや、良い意味で。

「高橋の好みはこんな子か?」

 そう言えば高橋とは女の子の好みとか、あんまり、ってか全然話してなかったな。

「うん。可愛い」

 お? M.C.した後のG−3並に反応が早い。そんなに好きなんだ。


「ねえ浅野君。ちょっと行かない?」

と寺尾とあーちゃんが声をかけてくる。

「行くってどこへ?」

 会場の外へ出る事は無いんだろうが、だとするとサブプールか?

「ぶらーっと色々見て歩こうよ」

「ああ、いいけど、露店は出てないぞ?」

「そんなのわかってるよ!」

 あーちゃんの慌てぶりからすると、実は知らなかったようにも見えるけど?

「ほら! 早く行こ」

と寺尾にせかされるので、高橋を従えて陣地を離れた。